●『火車』 宮部みゆき著 好きすぎるがゆえの紹介の難しさ はじまりは、事故でリハビリ中の刑事に持ち込まれる奇妙な依頼 徐々に増す緊張感のなかで描かれる、心温まる人間模様 比類がないほど、せつなく美しいラストシーン 火車 作者:宮部 みゆき 発売日: 2019/08/16 メディア: Audible版 好きすぎるがゆえの紹介の難しさ この小説について書くのは、なんというか、非常にむずかしい。最大の理由は「好きすぎる」ということだ。あまりに好きだから、客観的にすすめるのがむずかしくなる。本作は自分のなかに存在する「ある棚」の、いちばん奥のほうに仕舞われている一冊だ。 ストーリーをゆるゆると紹介して…