単館系の映画館。娯楽性や話題性よりも監督の個性や芸術性を尊重する作品を上映することが多い。 全国ロードショーを扱う大手映画会社の劇場に対して、ある作品をその映画館単独で上映する劇場のこと。ミニシアターと呼ばれているが、劇場の大きさやキャパシティとは関係が無い。 1974年に開設された岩波ホールが日本における先駆け。 現在は首都圏に多数ある他、地方都市にも数多く存在するが、かつての「名画座」との位置づけが曖昧な劇場も多い。
ネットが発達して、全く雑誌を買う必要がなくなった現在、唯一無くなって困っているのは「週刊ぴあ」です。 10年前くらいに廃刊になってしまったこの雑誌は都内の映画館の上映スケジュールがほぼ掲載されており、月日ごとに一覧表になっていて本当に便利でした。 映画を見に行く日を決めたら、その日に上映している映画の中で自分が見たい作品をチェックして、上映開始時間を確認して一日に3本とか効率よく映画館をハシゴすることができました。 今はネットでも映画館上映スケジュールをチェックはできますが、映画館ごとのスケジュールを掲載しているページが多く、一覧で比較検討できるページがなかなかありません。 しかし、あったんで…
はじめまして。HAZI(@zim_1837)です。ブログをはじめました… というか再開しました。やっと書きたいことが出てきたような気がしてます。 あ、いきなりですが、僕、一応、ゲイです。でもいろんな人にちょっとでも観てもらえたらと思っているので、できるだけディープな事は書かないように心がけるつもりではいますが、たまにちらほらゲイ的な内容が出てくるかもしれないので、ゲイって分かった時点で不快に思ってしまう方は、そっと離脱してくださいね。 簡単に自己紹介をさせていただくと、名前はHAZI(@zim_1837)。2023年で40歳になります。身長は173cm、体系は最近太ってきて約70kg。短髪、髭…
懐かしい街を歩いた。高校の同級生であったあなたの住んでいた街。何度遊びにいったことだろう。あなたの家までの道は覚えている。もうあなたのお家はなくなっているのだけれど。道に面した商店や町の雰囲気があの時のまま変わらないような街でノスタルジーに浸ってしまった。 今日ここにきたのはミニシアターで映画を見るため。東京に住んでいてほんどうに良かったと思うことの一つに興行、イベントが東京に真っ先に来ることだろうか。それだけ様々な施設が多く、美術にしても演劇にしても映画にしてもコンサートにしても最新でもあり、レアでニッチなイベントにも行くことができること。これが地方であればそう簡単にはいかないだろう。 映画…
最終更新:2022-11-13 東京、新宿区にあるミニシアター「飯田橋ギンレイホール」。 1974年(昭和49年)に創業し、数々の名作を2本立てで上映している映画館です。 見逃していた作品をお値打ちな価格で見られる、いわゆる2番館的存在。コスパの良さも魅力的なのですが、なんといっても上映作品のセレクションが素敵なのです。「え!あの作品が観られるなんて!」といういい意味でニッチな作品が登場するんですよね。 私が通い始めたのも、まさにこちらの上映作品の良質さに惹かれたから。 DVDでしか見たことがなかった昔の名作。同時代ではない作品を映画館のスクリーンで観られるなんて、こんな幸せなことがあるのでし…
ミニシアターの「ギンレイホール」。 JRと地下鉄が乗り入れている飯田橋にあり、駅からも歩いて数分という便利な立地。 飯田橋ギンレイホールへのアクセス 住所:東京都新宿区神楽坂2-19 JR総武線 ▫️飯田橋駅西口 HPによると徒歩3分。駅周辺には飯田橋ラムラや神楽坂などがあり、上映までブラブラすることもできる。ギンレイホールは外堀通りの向こう側。 地下鉄 有楽町線, 南北線, 東西線, 大江戸線 ▫️飯田橋駅 B4a, B4b 雨の日や強い日差しの日に使いたいのが地下からのアクセスで、特に B4a出口が近くておすすめ。 地下鉄各線を飯田橋駅で下車し、B4a, B4b方面へ進みます。 より濡れず…
悲しくてしょうがない。明日、人生でいちばん映画館に行っていた時期の、いちばん行っていた映画館が閉館する。中学三年から高校三年、物語の中に生き、解脱してゆく全過程。正直思い入れしかなく、彼処はエモでガチガチに塗り固めてある。「契約満了により」ってなんだろう。わたしが映画館に行かなかったのが悪いんだろうか。私たちになにもさせないことの意味がわかるか?悼ませろ悼ませろ。もう永遠に新作の知らせをすることのないスカスカにあいた壁、付箋なんて何枚でも書いてべたべた貼って帰ればよかった。嫌すぎて今でも地団駄を踏みそうなのに、あの場でだって暴れればよかった。ずいぶんもの分りが良いですね。雨の日も風の日も(たし…
ミニシアターの飯田橋ギンレイホールが、2022年11月27日をもって閉館することが明らかになりました。同ホールは、1974年に創業し、48年にわたって、神楽坂で営業をしていましたが、入居している築63年の銀鈴会館ビルの老朽化に伴う、建替工事により閉館することとなったということです。なお、閉館後は近隣での移転を検討しているということです。 www.ginreihall.com
数週間ミニシアターに通ったのですが、本当に違和感なく過ごせて楽しいものでした。 意外とお客さん多くて今後も続いてくれそうなのも安心です。 こういうミニシアターってご年配のお客さんが多いのですが、どうもサークルみたいな感じでお仲間で通っている人たちもおられ、何か微笑ましかったです(笑) ご年配でもコスプレしている人もいましたね。 毎回見かけるからボス的な存在なのかな?(←観察しまくり・笑) もしミニシアターが続いていて、私も将来時間が出来たらそういうサークルに入っておいた方が近所の引き籠もり疑惑を払拭できそうなんで、あと30年後に私もお世話になろうかな。 とりあえずコロナを理由に自粛していた時期…
家族の入院に関する諸々のために静岡市の中心街へ行き、自由になったのが夕方。見たかった映画にちょうど間に合ったので、気分転換も兼ねて鑑賞してきた。 といっても、楽しい気分になれる作品ではなかった。タイトルは『ボイリング・ポイント/沸騰』。原題は『Boiling Point』だから、『沸点』となる。 予告編はこちら。 www.youtube.com 紹介は劇場「シネ・ギャラリー」のブログから引用する。 ロンドンの高級レストラン。妻と別居し、さまざまなことに忙殺されるオーナーシェフのアンディは開店直前の店に出勤してきた。クリスマス前の金曜日、予約はオーバーブッキング気味で、食材の発注忘れや衛生管理士…
朝5時。映画を観ていました。借りてきた映画を前日から連続で数本観ていたのですが、退屈なホラー映画に日付がかわったところで寝落ちして、朝4時に起き出して続きを観てやっぱり退屈だったとディスクを交換して、時計を見たら朝5時でした。見始めたのは日本のミニシアター系。タイトルが印象的で、おそらく、これほど印象的な言葉なのだから劇中で登場する台詞だろうとわくわくしながら観ていました。観ていたら、思わぬところで登場した台詞に、拍子抜けしました。 「君は永遠にそいつらより若い」 なんだか、共感しませんでした。そこでその台詞かよと思いました。きっとわたしは、その状況でその質問を投げかけられて、そうは言いません…
はるすです スクウェア・エニックスの大人気MMORPG『ファイナルファンタジーXIV』でお馴染みの双子の兄妹、アルフィノとアリゼーを中心とした主要キャラクター達が織りなすスクールライフを描いたスピンオフ漫画『ファイナルファンタジーXIV 私立エオルゼア学園』のコミックスが発売されました。元々同社の漫画アプリ『マンガUP!』で連載していた内容になりますが、今回一冊の本になりました。是非ご注目下さい。アプリでは見た事がなかったのですが、絵も綺麗でお話しもすごく面白かったです。FF14プレイヤーの方ならきっと楽しめる漫画です。ただ、この一冊で終わりなので続編を希望したいですね。わたしゲームの方は亀速…
イギリス、ブリストルを拠点に1987年から1995年まで活動していた伝説的レーベル「サラ・レコーズ」を描いたドキュメンタリー映画『マイ・シークレット・ワールド』が2023/2/12(日)に、大阪・シネ・ヌーヴォにて国内最終上映を迎える。 マイ・シークレット・ワールド 『マイ・シークレット・ワールド』は、レーベルの創設者であるクレア・ワッドとマット・ヘインズをはじめ、レーベルに所属していた「アナザー・サニー・デイ」のハーヴェイ・ウィリアムス、「ヘヴンリー」のアメリア・フレッチャー、「ザ・ドラムス」のジェイコブ・グラハム、「Kレコーズ」のカルヴィン・ジョンソン、さらには彼らの影響を受けたファン・関…
ザジフィルムズの配給で、「ピエール・エテックス レトロスペクティブ」が各地のミニシアターで上映されています。 渋谷のイメージフォーラムでは好評を受けて当初予定より期間が延長されました。 エテックスの主要作品、長編4本&短編3本をバランス良く組み合わせ、4回に分けて上映する企画。 全部鑑賞してみました。 驚きの連続でした。 www.zaziefilms.com 「破局」(1961)、「幸福な結婚記念日」(1961)、「恋する男」(1962)、「ヨーヨー」(1964)、「健康でさえあれば」(1965)、「絶好調」(1965)、「大恋愛」(1968)の計7本。 この内、「恋する男」のみ、フランスでの…
暁佳奈原作,京都アニメーション制作のアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』というTVシリーズ+劇場版2作がある.メインストリームのアニメとは異なりミニシアター系の香りがあり,京都アニメーション放火殺人事件を乗り越えて完結した作品だ.TVシリーズのEDテーマ『みちしるべ』はハッピーエンドを迎えた本作品を象徴する筋立てになっている. www.youtube.com しかし,人生経験を積んで行くとその歌詞の中に本来は含まれていなかった筈の筋が見出されるようになることもある.ラテン語で “Fortuna caeca est.”,つまり「運命の女神は盲目である.」という表現がある.運命というものを感…
サンライズ瀬戸の話は初回で終わったタイトル詐欺な旅行記「サンライズ瀬戸に乗りたい(ただしその先は決めてない)」その3。前回、高松から松山、さらに愛媛の端っこ八幡浜港までやってきて、おもむろに『すずめの戸締まり』聖地巡礼を始めた353。九州までフェリーに乗りたい気持ちをぐっと抑え、本日の寝床・松山まで再び戻ります。 ▲サンライズ瀬戸の乗車記はこちら。 ▲映画『すずめの戸締まり』聖地巡礼・四国編はこちら。 2月2日(木)pm:松山の夜を味わい尽くす 16:19、松山駅に到着。いくら愛媛に「自動改札がない」と言えども松山駅くらいにはあるのでは、などと思っていたがやはり本当に存在せず、広めの有人改札で…
近ごろ映画館に行く頻度が上がった。 少し前に2,000円と2時間を賭けるリスクに尻込みする、ということを書いたが、ここのところ当たりを引き続けている幸運もあって、行け行けGOGO、気になったものはすぐに見るスタンスになっている。こう上り調子だと外れを引いたときが怖い。サメとホラー(苦手なだけ)を避けておけばよかろうか。 映画館、それも全国に展開しているようなシネコンではない、ミニシアター(で合っているだろうか?)へ行く機会が増えていることもあって、置いてある映画祭だとか、映像祭だとかに接して、つまり(こんなことを言うと詳しい層から怒られそうだが)メジャーではない映像作品群を目にする機会が増えて…
<岩波ホール><公式> 昨年(2022年)7月に閉館した神保町のミニシアター、岩波ホールで最後に上映したのが本作だ。ビルの最上階にある、仕立てのいい古いスーツみたいな映画館だった。当ブログだと『ニューヨーク公共図書館』や『真珠のボタン』などのドキュメンタリーをここで見てる(本作はここでじゃないけれど)。 本作もドキュメンタリー、タイトル通り、旅する作家ブルース・チャトウィン(1940-1989)の伝記映画だ。2019年公開。彼の作品で読んだのは『ソングライン』『パタゴニア』だったかな。『ソングライン』はアボリジニのあいだに伝わる、1人で砂漠を旅するための道案内が織り込まれた歌。かれらは文字を持…
週末、金沢港へ。市場にはカニやカレイの生け簀があり子どもは興味津々で見ていた。ターミナルビルの展望室へ行ったりミニシアターを見たり操船シミュレーターで遊んだり(全部無料)。ノープランの割にかなり楽しい。 さてお昼の時間。ターミナルビル内には広くておしゃれなレストランがあるのだけど、我々が向かったのはそこではなく… 市場に近い「魚処 厚生食堂」。下調べゼロだったけど、この淡白な看板を見た瞬間に地元密着的な名店の予感がして行ってみたら、その嗅覚は間違ってなかった。早い安い旨いがそろったよいお店。オープン1時間後くらいで20人近い行列だったけど回転も早め。30分も待たなかったと思う。待ってる間にクチ…
ノープラン旅行記「サンライズ瀬戸に乗りたい(ただしその先は決めてない)」その2。あこがれの夜行列車「サンライズ瀬戸」で高松までやってきた353は、アーケード街を愛でながら香川唯一のミニシアター「ホール・ソレイユ」さんを見学。ノープランとはいえ時間が危うくなってきたので駅まで戻り、今度は愛媛に向かいます。 ▲その1はこちらから。サンライズ瀬戸の乗車記はこの記事のみです。 2月2日(木)am:愛媛の端っこまで移動する 9:42。高松駅から予讃線「特急いしづち」に飛び乗り、まずは松山まで2時間半の列車旅。サンライズに揺られまくったばかりだし2時間半は長いかなと思ったのだけど、案外まったく苦ではなかっ…
どうも、たきじです。 今回は映画『カメラを止めるな!』の解説&感想です。 作品情報 解説&感想(ネタバレあり) "裏側"を一気見せしてくれる楽しさ 違和感のネタバラシ 娘の活躍も見どころ 最後に 作品情報 カメラを止めるな! posted with カエレバ 楽天市場で探す Amazonで探す Yahooショッピングで探す タイトル:カメラを止めるな! 製作年 :2017年 製作国 :日本 監督 :上田慎一郎 出演 :濱津隆之 真魚 しゅはまはるみ 長屋和彰 細井学 市原洋 竹原芳子 秋山ゆずき 上映時間:96分 解説&感想(ネタバレあり) "裏側"を一気見せしてくれる楽しさ 冒頭37分のワン…
17年勤めた職場を辞めました。普段なら夢のまた夢みたいな時間の使い方ができるため、何はともあれ旅をすることに。 というわけで、このたび決行してきたひとつめの旅は「サンライズ瀬戸に乗りたい(ただしその先は決めてない)」です。いつも旅行記は溜めてしまう傾向にあるので(尾道もめっちゃ途中だし……)、帰りの新幹線で早速書き始めます。お仕事する人向けの「S Work車両」だからパチパチ言わせても大丈夫。なはず。 ちなみに今回の旅の節操なさを先に書いておくと、東京から寝台列車で香川・高松へ行き、さらに愛媛・八幡浜まで行ってから松山に戻って宿泊し、翌日は松山空港から伊丹空港まで飛んで神戸をぶらぶらし、ほぼ和…
○フランソワ・オゾンの新作。私は『婚約者の友人』、『グレース・オブ・ゴッド』、『Summer of 85』の3作品を鑑賞している(私がミニシアターに足を運び始めたくらいのタイミングで『彼は秘密の女ともだち』がシネマカリテあたりでかかっていたが、当時は私に良作を嗅ぎ分ける力がなく、スルーしてしまった)。いずれも良作であり、本作に対しても「フランソワ・オゾン」ブランドで興味を持つ。そしてすでに鑑賞した人のポジティブな評価が聞こえ、今作も大いに期待できると思い、鑑賞を決めた。しかし、あらすじどころか内容について一ミリも知らずに臨んだ。これはいつも通り。 ○映画そのものはとても面白かった。以前から希死…
ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020)PERSIAN LESSONS 監督 ヴァディム・パールマン 朝から次女たちと喫茶モーニング、市へ野菜果物の買い出し、労働相談と過密スケジュール。帰宅して洗濯物干し、煮物づくりを経て、自転車で隣市のミニシアターへ向かった。風もなく穏やかな陽気。絶好のサイクリング日和だった。 先週、床屋が長引いて観れなかった本作。評価も高く満を持しての鑑賞、のはずだった。リンゴ丸かじりとおにぎりを食べた後、上映が始まると、画面を見つめてストーリーを追おうとしても、違う景色が見えてくる。要するに夢の景色、眠りに入ってしまうのだ。この一週間、そしてきょうの疲れだろうか。よ…
書き下ろしです。 菊川のミニシアター、Stranger のドン・シーゲル監督特集で『殺人捜査線』(58)を観る。 冒頭の港でのタクシー暴走の激しいアクションから、警察の捜査で、海外から帰国した一般人の荷物に麻薬入りの土産品を潜ませて回収する(つまり、一般人を無自覚な「運び屋」にしてしまう)犯罪組織の奇策が明らかになってくる。そこまで来てやっと悪の主役登場。組織に雇われた犯罪のプロの通称 "ダンサー" が、現場での指揮役 "ジュリアン" と共に、無自覚な3組の「運び屋」たちに接触しては麻薬を回収する仕事を描いていく。 始まってしばらくは要所要所でカメラの寄り引きを駆使しながらも、人物たちの動きを…