堀田誠三氏のほ(名古屋大学出版会、1996年)を部分的に再読した。今回読んだのは本書の後半で、ピエトロ・ヴェッリ(1728年~97年)、チェーザレ・ベッカリーア(1738年~94年)の思想を紹介した第二部「ミラノにおける啓蒙思想の展開」だ。 フランス思想を受けいれながら、ミラノの思想家たちは独自の理論を構築した 私がこの著作およびミラノの啓蒙思想にこだわっている理由は次の二つ。 まず第一は、ヴェッリ、ベッカリーアらが中心となって形成されたミラノ啓蒙のグループ「拳の会(Accademia dei pugni)」が、1760年代のグループ活動開始直前に刊行されたルソーらフランスの思想家の著作の影響…