1989年7月、北海道中央部に位置する大雪山系旭岳で発覚した遭難事件について、風化阻止の目的で概要などについて記す。 山岳レジャーは老若問わず昔から非常に人気があり、夏山登山を楽しむ人も多いかと思う。だが年間3000人ほどの遭難者を出す危険と隣り合わせの娯楽でもある。 ■経緯 1989(昭和62)年7月24日、北海道警航空隊のヘリコプターぎんれい1号は大雪山系・黒岳から旭岳に向かう途中で行方が分からなくなっていた東京都在住の登山者男性(62)ら2名の捜索を行っていた。 登山ルートから大きく外れた旭岳南方の忠別川源流部の湿地帯に、白樺の倒木を組み上げてつくられた「SOS」の文字が発見される。 そ…