八ヶ岳南麓はモノクロの風景が似合う。住んでいる自分はそう思う。もちろん甲斐駒ヶ岳は朝日に燃え、残照に火照る。涼しそうな緑もあれば、深い霧に包まれることもある。しかし、色はついているけれど、自分にはモノクロが良いと思う。嬉しさ、哀しさ、喜び、寂しさ。それは空気の色に関わらず、僕が感じ取る色だから。 ふと思う。そんな風景ならば、あえてカラー写真ではなく、モノクロ写真のほうがその陰影を掴めるのではないか、と。あえてRGBの三色にお世話になることもあるまい。光と影は、本来、明るいか暗いか、ただそれだけのものなのだから。 モノクロフィルムの種類は少なくなった。そもそもカラーフィルムさえ姿を消しつつある。…