私は1970年6月、ケニアの首都ナイロビからバスを乗り継いで、隣国ウガンダの首都カンパラにやってきた。これからウガンダ北東部のカラモジャ地方を訪ねることにした。 カラモジャ族はこの数年前まで周囲の民族や文明人にとってかなり危険な民族であったそうで、ウガンダ政府は外人に対して、1968年11月までカラモジャ地方の立ち入りを禁じていた。 カンパラからカラモジャ州都のモロトまではバスもあるし、乗り合いタクシーを乗り継ぐこともできるので、普通の旅行者でもここまでは簡単に来られる。モロトには、レストハウスも一軒ある。しかし、これから北には普通の旅行者は行かない。私がウガンダに来た目的は、モロトから北への…