先輩がサンバを聴いていたのは、車好きで、映画『男と女』にぞっこんだった関係かと思う。モンテ・カルロ・ラリーの迫力、フォード・マスタングを愛車にアヌーク・エーメとジャン=ルイ・トランティニャンのような大人の愛に憧れたのでは、スクリーンで未亡人の心に残るピエール・バルーの魅力を先輩は語ってくれた。上前津の映画館にも連れて行ってもらった。改めて『男と女』のサントラ盤解説を読むとフランシス・レイの曲は「モダンでリリカルなデリカシーを尊重する」とある。上掲のレコードはスタン・ゲッツの来日記念盤。録音は1963年3月18−19日、ニューヨーク。 --- [メモ] 新聞によるとアヌーク・エーメは、2024年…