「あんまりだれかを崇拝すると、本物の自由はえられないんだぜ」、『天声人語(250723)』はスナフキンの哲学に思う▼作者のトーベ・ヤンソンは、スナフキンについて、自由と同時に孤独も求めずにはいられない気性で、そこには「自己中心的な弱さ」が混じっているのだと▼長年の読者としては、スナフキンの哲学的で嫌みのない言葉が好きだ。谷間で見つけた宝石を持ち帰りたい仲間に、思い出として頭にしまっておけと勧める。「かばんをもち歩くよりも、ずっと楽しいね」▼彼が旅に出るのは厳しい環境でしか詩や歌がつくれないからだと思う。だから悲しむムーミンを置いて去る。感傷を振り払い、潔くエゴを抱えて生きる姿に心を揺さぶられる…