夏目漱石が『門』で円覚寺を描いたように、鎌倉には文化人とゆかりが深い寺が数多くあります。古くは、鎌倉時代末期から室町時代にかけて「五山文学」と呼ばれる漢詩文学が栄え、その拠点となったのが二階堂にある瑞泉寺でした。 瑞泉寺は中世を代表する禅僧であり作庭家・夢窓疎石(夢窓国師)が鎌倉時代に開いた寺です。 瑞泉寺名勝庭園と五山文学 大塔宮バス停から10分ほど静かな辺りを歩き、瑞泉寺山門に続く階段を登ります。舗装された緩やかな階段もありますが、せっかくなので苔の石段を。 瑞泉寺山門。 瑞泉寺本堂。境内は少し前の時期なら梅の花と水仙で鮮やかだったでしょう。 開山の夢窓国師(むそうこくし)は、後醍醐天皇や…