近代ドイツ史を語る上で欠かせない人物の一人といえば、カール・アウグスト・フォン・ハルデンベルク(Karl August von Hardenberg, 1750-1822)である。ハノーファーの貴族出身の彼は、ハインリヒ・フリードリヒ・カール・フォン・ウント・ツム・シュタイン(Heinrich Friedrich Karl vom und zum Stein, 1757-1831)と同時期にプロイセン改革に携わって数々の自由主義的改革を断行し、また解放戦争においてナポレオン打倒の政略をめぐらし、19世紀プロイセンの礎を築いた。そんな彼の大学時代のやんちゃぶりを記したロタール・ガルの伝記の一節(…