坂本慎一『ラヂオの戦争責任』(PHP研究所、平成20年)が法蔵館文庫入りした。せっかくなので、版元の法藏館に行って購入。本書の「法蔵館文庫版・解説」によれば、 その後、少し遅れて大きな反響があったのが、近代仏教史である。「ミスター・近代仏教」と呼ばれる佛教大学の大谷栄一先生によれば、『ラジオの戦争責任』は近代仏教史研究においてベストセラーになったそうである。今回、仏教書を主に出版されている法藏館から文庫になったのも、この延長上である。 という。確かに第1章で高嶋米峰、第2章で友松円諦と高神覚昇が扱われていて、近代仏教の研究者に注目されたのももっともなことである。大谷栄一・吉永進一・近藤俊太郎編…