The Last of the Mohicans
英仏が激しい戦いを繰り広げていた独立前のアメリカ。モヒカン族の酋長チンガチュクに育てられた白人ホークアイは、英国令嬢コーラと恋に落ちる。だが彼らを待ち受けていたのは、過酷な運命だった。
幾度となく映画化されたジェームズ・フェニモア・クーパーの名作『モヒカン族の最後』最新版映画。スケールの大きい戦闘場面や美しい映像・音楽が楽しめる作品。原作を余り評価していないマイケル・マンは、かなり思い切った取捨選択をしたようで、この映画版では白人とモヒカン族のアイデンティティを持ちながらもどちらにも属さないホークアイは言わば語り部で、実の主人公はホークアイではなくチンガチュクであることがラストではっきり示されている(原題の意は「モヒカン族最後の者」)。だからクライマックスの戦いはチンガチュクが主人公なのだ。
マイケル・マンらしいこだわりは、当時実在した砦や武器、英仏両軍の制服から、ネイティブ・アメリカンの武器や衣装にまで及んだ。またホークアイ役のダニエル・デイ=ルイスは、役に入れ込む余りに移動時も撮影隊のジープを走って追い駆けていたという。
*1:Rated R for violence.