意表をつく“スパイ映画”に心ほっこり 文・福嶋真砂代 (C)2021 Dogwoof Ltd - All Rights Reserved ドキュメンタリー映画で国際的評価の高いチリのマイテ・アルベルティが監督・脚本を手掛けた『83歳のやさしいスパイ』(第33回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門では『老人スパイ』、 第17回ラテンビート映画祭 IN TIFF)が公開になる。 スパイ事務所に雇われた83歳のセルヒオのミッションは、「老人ホームで、依頼主の家族である入居者の虐待の疑いについて調査すること」という内容だった。そんなわけでセルヒオ自身が老人ホームの入居者となり(潜入し)、毎日、探偵事…