本作は2023年のベストに入れており、filmarksにはレビューを書いたのだが、こちらにも残しておく。 大傑作。偶然にも『オッペンハイマー』と同じく、単なる時間軸的文脈ではなくモノクロ/カラーが使い分けられていた。 この映画には2つの「反復」を感じた。まずは「車の運転」の反復。主人公の女性と、彼女が「対話」する映画『ANGELA GOES ON』の主人公は職業柄、車をよく運転する。古い考えでは「車」は幾分か男性性を表象するアイテムとして捉えられる。例えば『ドライブ・マイ・カー』でも、西島秀俊が運転席を降りる展開は、そういうマッチョイズムから降りる瞬間として印象的だった。本作では車を運転する彼…