358話 ランスター伯爵は、ドミスの中にいる自分に気づいているようで、ラティルは鳥肌が立ちました。 ◇話をしたい◇ ついにドミスも、 ランスター伯爵の視線に 気づいたようで、 どうして自分を そんな目で見ているのかと尋ね、 眉をひそめました。 狐の仮面は、ため息をつきましたが いきなり微笑むと、 大したことではない。 知らないうちに、 連れて歩いているのだから仕方がないと 答えました。 ドミスは、訳が分かりませんでした。 ラティルは 500年前の狐の仮面が 自分に気付くことができたのなら 話をすることも できるかも知れないと思い、 心の中で、 ゲスターの先輩、 ゲスターのご先祖様 狐の仮面を被…