Ligeti,Gyoergy(1923-2006)
ジョルジ・リゲティ。音楽家。旧ルーマニア領トランシルバニア生まれ。
2001年、京都賞を受賞。 経歴等は、下記サイトを参照。
http://www.inamori-f.or.jp/KyotoPrizes/contents_j/laureates/profile/co_17ainfligeti.html
昨年、ある作曲家がメモリアルイヤーだったのに、全く気にしたことがなかった人物がいました。 その人、ハンガリー系オーストリアの作曲家、リゲティのこと。 昨年が生誕100年でした。 リゲティの詳細なプロフィールはWikipedia記事で紹介します。 ja.wikipedia.org 昨年、気にしなかったのは、なかなかの現代音楽で、きっと演奏する機会はないだろうと思っていたから。 ところが、最近になって気になる作品が出現。 それは、彼が書いたピアノ協奏曲。 いきなりですが、演奏動画を貼り付けておきます。 youtu.be 一言でいえば、まるでロックなスタート。 途中、不思議な音響の世界もあり、 複雑…
コンサート途中の休憩時間にこうしてワインをいただくというのは初めての経験でしたが、なかなか気持ちの良いものです。病みつきになりそう。後半の聴き方に気持ちのいいゆとりが出来て幸せな気持ちになる。あまりの空腹にサンドウィッチも食べましたが、やはりそれだけでは足りず帰り道にはまたお腹が空きました。帰宅してカレーの残り(現実回帰、笑)とサラダを食べながら音楽を反芻しておりました。それにしても素晴らしいコンサートでした。ピアニスト・吉川隆弘さんは不勉強なことで初めて聴きましたが、本当に驚いた!音の描き方が、まるで彫刻のようです。正確で、精緻に刻まれているので、音と音の隙間がデジタルのように綺麗に空いて最…
20230708(了) 新・音楽の未来への旅シリーズ いずみシンフォニエッタ大阪 第50回定期演奏会 「50回記念――生誕60,70,80,90,100年特集」 ・生誕100年 (1)リゲティ: ミステリー・オブ・マカーブル(1991) ・生誕90年 (2)ペンデレツキ: 弦楽のためのシンフォニエッタ (1990/1991) ・生誕80年 (3)池辺晉一郎: 降り注ぐ・・・ ~室内オーケストラのために(2005) ―休憩― ・生誕70年 (4)西村 朗: 三重協奏曲〈胡蝶夢〉 ~ヴァイオリン,ハープ,クラリネットと管弦楽のための(2023) 飯森範親(指揮)/いずみシンフォニエッタ大阪 (…
20180323(メモ了) リゲティ : オペラ『グラン・マカーブル』(1997年版) György Ligeti(1923‐2006):Opera Le Grand Macabre 〈CD1〉43:07 クラクションのプレリュード 第1場 第2のクラクションのプレリュード 第2場 〈CD2〉59:10 第3場 呼び鈴のプレリュード 支離滅裂の妄言 間奏曲 第4場 鏡像カノン フィナーレ:パッサカリア 脚本 リゲティ、ミヒャエル・メーシュケ(人形劇作家) ヴィーナス、ゲポポ ジビュレ・エーレルト(ソプラノ) アマンダ ローラ・クレイクム(ソプラノ) アマンド シャルロット・ヘレカント(メソ…
20240930(メモ) ハチャトゥリアン バレエ音楽『ガイーヌ』から 「アダージョ」 アラム・ハチャトゥリアンは始めソ連の作曲家として覚えていましたが、今では アルメニアの作曲家。色々あるけど、、、とりあえず、ロシアじゃない。 はい、そんなことは今はどうでもいいのです・・・ (今のいろいろ・・・ たしか新聞に載っていたもの) 今日(9/30)、新聞を見ながら、朝昼兼用の食事をゆっくりと採っていると、NH K-BSで映画が始まった。『パトリオット・ゲーム』(1992)。トム・クランシー の小説『愛国者のゲーム』の映画化版ですね。 IRAとは別動隊と言っていい過激なナショナリスト(ほぼほぼテロリ…
少し前の話だが、東京交響楽団が次の音楽監督として、スイス出身のロレンツォ・ヴィオッティ氏を迎えると発表した。10年にわたって音楽監督を続けてきたジョナサン・ノットの後任となる。任期は、とりあえず2026年4月から3年間。 2つの意味で、「へぇーー!」と思った。 1つ目は、東響と現監督ノットとの関係は非常に良好で、なおかつ評判も良かったので、「終わる」というイメージがまったく沸かず、何となく漠然とこのままと思っていた。このため、「あ、終わっちゃうんだ・・」という戸惑い。 ただし、振り返ってみると、その前の音楽監督ユベール・スダーンの時と同じである。スダーンも、すごく関係が良くて、音楽的な成果も出…
時間が空いてしまったけど、Ear Has No Lid /1 に収録した楽曲について。その前に少し長くなるけど、なぜソフトウェアシンセサイザーをメインに制作しているのかに触れておきたい。 シンセサイザー個人史 最初にシンセサイザーを強く意識したのは、1971年前後に英国アンダーグラウンドバンドのHawkwindを聴くようになってからで、彼等の空間的なシンセやオシレータの使い方に強く影響を受けることになる。Gongも同じようにシンセサイザーでサイケデリックなアトモスフィアを生み出していて、その流れで、初期のTangerine DreamやKlaus Schulzeのアルバムやシュットック ハウゼ…
PCのメモ帳に叶えたい願望を書くと叶うという話だが。 私の願望について詳しいことはあまり言わないが、これは確かに効果がある。 ただ、神は手段を選ばないので、デカ過ぎる願望はなるべく書かない方が良い。 私も今日、デカ過ぎる願望は全て削除した。 私が「ラトゥール代官山に住む」状況を作るために、世の中がどんどん陰湿になってしまい、皆のオーラがどんどん弱くなっていって、最後まで陰湿に染まらなかった私だけが敵たちのエネルギーを根こそぎ奪って一人勝ちする状況になってしまったから。 もしも私が大金持ちになってラトゥール代官山に住めたとしても、その代償に大切な人が自殺するかもしれない世の中を作ったりしたら、そ…
マグヌス・リンドベルイ:EXPO(2009) エドゥアルド・トゥビン:コントラバス協奏曲 ETW22(1948) リムスキー=コルサコフ:交響組曲《シェヘラザード》 op.35(ヴァイオリン独奏/矢部達哉)指揮/アラン・ギルバート コントラバス/池松 宏(都響首席)梅雨明け後の高温多湿となった平日の午後に、都響のマチネ公演を聴きに行ってきました。 まず、到着してすぐにサントリーホールの素晴らしさを実感します。クラシック専用ホールとしてあらゆる最新技術が適用されているので、温度だけではなく湿度も完璧にコントロールされています。ホール内部に入ると、日本の夏特有のまとわりつくような空気の不快感が一気…
今回はジョルジュ・リゲティの無伴奏合唱作品集。SWR ヴォーカルアンサンブルの演奏で、「無伴奏合唱曲全集」と銘打たれている。指揮は若手の気鋭ユヴァル・ワインバーグ。熱量のあるリゲティを楽しめるなかなかの一枚。過去にリゲティは数回聴いているが、ここまでたくさん聴くのは初めて。なお、キングズ・シンガーズの録音に含まれていた「ナンセンス・マドリガル集」は今回のアルバムには未収録。 ディスク1(全30トラック)は1940年代から1955年までの作品。曲として長い作品は少なく、なじみやすいメロディーラインやリズムを用いた民謡風の(あるいは民謡編曲の)短い作品が多く並んでいる。代表的なのは、女声合唱の『マ…
タワーレコード・オリジナル企画盤VICTOR x TOWER RECORDS <小澤征爾 追悼企画>世界初SACD化貴重なビクターへのステレオ録音を2種に集成1.オーケストラル・スペース1966 & 1968(2枚組)小澤征爾、若杉弘&読売日本交響楽団、高橋悠治、一柳慧、秋山和慶、日本フィル他~武満徹と一柳慧の企画・構成による音楽祭「オーケストラル・スペース」のLP3枚分のライヴを2枚に集成2.黒人霊歌集/ミュージカル・ハイライト小澤征爾&東京混声合唱団、原信夫とシャープ&フラッツ~若き精鋭として活躍の一途をたどる最中の小澤征爾指揮による超稀少な合唱作品2種を最新復刻 今回の復刻にあたり、SA…
一連の騒動を受け、現代音楽の演奏・受容の現況が気になってきた。 で、オンライン音楽雑誌のBachtrackにアクセスしてみた。 こちらは2023年に発表された、2022年のコンサート情報の集計結果。 なかなか興味深い内容だ。 意外なのは、かつて前衛を牽引したドイツとフランスの低迷ぶりである。 20世紀作品のプログラミング割合に関し、ドイツやフランスが、オーストリアやスイスなど一般的に保守的とされるコミュニティに劣っているのだ。 イタリアについては言及すらされていない。 もっとも、この統計では、小規模な現代音楽コンサート・音楽祭はカウントしていないそうだ。 したがって、独仏伊では現代音楽のアング…
30話感想 何暁恵は方多病に「江湖は非情な世界、真の友は得がたいものよ」と言う。人を見る目があるお母さま。
▼戦争後遺症からの解脱と音楽の甦り(ブログの枕単編) 現代音楽、ブロードウェイやハリウッドの音楽などを精力的に採り上げてグラミー賞、トニー賞やエミー賞などの数々の国際賞を受賞している指揮者で、著書「指揮者は何を考えているか」や映画「Tar」の監修などでも知られているJ.マウチェリさんが著書「二十世紀のクラシック音楽を取り戻す」を上梓されましたので、(著作権にも配慮して)その触りのみを簡単に紹介しておきたいと思います。J.マウチェリさんはこの著書で「クラシック音楽に関する限り、総じて二十世紀は失われた世紀であり、損失は大きな問題である。」という歴史認識を示し、「新作の名の下に登場した新しい音楽は…
とらふすクラシック・359 J.S.バッハ ゴルトベルク変奏曲 後編 ピアニスト 菊池洋子友人が毎日私の練習に付き合ってくれたからこそ、この大曲をレパートリーにすることが出来たと思い感謝の気持ちでいっぱいです。そして、演奏会で「ゴルトベルク変奏曲」を弾く時は、お客様と一緒に山を登り、そこから見える景色が、毎回の楽しみの一つとしています。この曲は2段鍵盤のチェンバロにために書かれていますから、チェンバロも体験したくなり月に1度、曽根麻矢子さんのレッスンにも通いました。音の響きの作り方やその響きの聴き方など教えていただきながら、バッハの音楽がいかに斬新で現代的であるかわくわくする発見の連続で、今ま…
ウィーン国立歌劇場バレエ 2024.6.29ライブ配信のディレイ視聴 ⚫️PAS DE TROIS AUS LA VENTANA Musik: Christian LumbyeChoreographie: August BournonvilleEinstudierung: Johnny Eliasen Tänzerin & Tänzer:Ioanna Avraam, Kiyoka Hashimoto, Alexey Popov 特に女性2人はブルノンヴィル特有の足捌きがクリアに表現されて綺麗だった。こういう演目をガラの1番目にやると正統派でレパートリーの広いバレエ団って感じがする。 ⚫️WAL…
おそらく7月3日am1:30まで無料配信中。 play.wiener-staatsoper.at 中盤のノイマイヤー振付『椿姫』黒のパ・ド・ドゥ、シュレプファー振付『眠りの森の美女』パ・ド・ドゥがとてもよくて、パ・ド・ドゥだけでも十分物語を感じられて素敵です。『椿姫』は以前の全幕配信と同じキャストに滝澤志野さんのピアノソロ。ここだけ見るのもありかと思うので、よかったらぜひ。2:19:30くらいからです。『ヌレエフ・ガラ』と冠して、この2作品がクライマックスに見えるのはどうかという気はしなくもないですが。 11作品中ヌレエフ作品は3作でシュレプファーの3作品と同数。しかも『白鳥の湖』から2パート…
20世紀のハンガリーを代表する作曲家コダーイとリゲティによる合唱作品を集めた一枚。デンマーク国立声楽アンサンブル × マーカス・クリード指揮による演奏。 一曲目は表題曲のリゲティ「Lux Aeterna(永遠の光)」。リゲティ作品はこれまで全く触れたことがなかったので、この曲名からもエルガーの「ニムロッド(エニグマ変奏曲)」を編曲した合唱曲の方が先に思い浮かんでしまうが、おそらく一般的にはリゲティのこの作品の方が有名だろう。「ミクロポリフォニー」と呼ばれる作曲技法が用いられた、クラスター的な音響を楽しむ本作だが、正直に言えば「へぇー」と思ったまま終わってしまった。おそらく、自分は旋律線がよくわ…