ある時ベツレヒムに住むエリメレクという人が、妻ナオミと、息子のマロン、キリオンの三人を連れてモアブの地に移住した。彼らの国が飢饉に見舞われたからである。エリメレクはその地で死に、ナオミはナオミは二人の息子に妻を迎えた。ところが二人の息子もモアブの地で死に、ナオミは彼らの妻と共に残された。このときナオミは望郷の念が抑えがたく、ついにベツレヘムに帰ることにした。二人の嫁は共にモアブの女であった。彼女らが家に帰り、その地で再出発するように勧めた。しかし、ルツはルツはついに姑を離れることなく、ベツレヒムまでついてきたルツが貞淑のかがみとされるのはこの故である。・・・・・・ 久しくしてふるさとの地を踏ん…