ルルドは、フランスとスペインとの国境近くの小さな村であったが、カトリック最大の巡礼地となっている。1858年にベルナデットという少女が、洞窟で「白い貴婦人」を見たと発言した。この貴婦人は、少女にしか見えなかった。少女が貴婦人に名前をたずねたところ、貴婦人は、「私は『無原罪の御宿り』です」とルルドの方言で告げた。これは、教会用語で「聖母マリア」のこと。少女は家が貧しくて学校に通えず、教会用語を知るはずはないので、最初は懐疑的であった神父をはじめ周囲の人々も聖母の出現を信じるようになった。「聖母」が指さしたところに泉が湧いた。これまでこの泉で「説明不可能な治癒」が起こったのは2,500件とされる。…