あの頃はまだ、あらゆるカルチャーが、ストリートから発信されていた。つるんで、たむろする。なにをするでもない、ただただ無意味な時間だけが、ゼロから「遊び」を生みだしていたのだ。ストリートカルチャー全盛期といえる90sの濃密な空気と匂い、カッコよさをギュッと詰め込んだ快作。仲間ってサイコー。 映画『mid90s ミッドナインティーズ』公式サイト
母親が麻薬中毒者、父親がアルコール依存、という映画を3本立て続けに観る。とても胸を締めつけられたのは、いずれの子供も、最後まで親を見捨てなかったことだ。親は子を持つかどうかを選べるが子は親を選べない。子供のやさしさに甘えてはならない。毒親の「歪み」を全身で受け止めるのは、まずは目の前にいる子供であることを、すべての親が自らを何度も戒める必要がある。 映画『ハニーボーイ』 公式サイト
子供の命を守ろうとする母親とはこんなにも凄まじいものなのか。薬物依存から抜けられない息子から、あらゆるリスクを排除しようと奔走する母親は、まるで外敵から本能的に子を守る野生動物のようだ。毎年、着実にキャリアを積み重ねるジュリア・ロバーツの迫真の演技はもちろん、純真で危うい息子ベン役のルーカス・ヘッジズの天才は特筆に値する。絶対的な愛ほど切ないものはない。 映画『ベン・イズ・バック』公式サイト 絶賛上映中!
まずは、21世紀の現在もなお、同性愛が「疾患」とみなされ、矯正されているという告発。そして、親として肝に銘じておかねばならないと強く思うのは、我が子といえど、何人なりとも侵すことのできない人格を有する「個」であるということだ。父も、母も、子も、互いの個性を尊重することができて初めて「愛は機能する」ということをこの映画は教えてくれる。 映画『ある少年の告白』オフィシャルサイト