5.080年代、ヒット曲は何週も連続した。見慣れてしまったプロモーションビデオが、これでもかというくらいローテされていた。テレビを点ければ、ウッドベースをつま弾きながらスティングがEvery Breath You Takeと歌っていた。ジョージマイケルがケアレスウィスパーを歌っていた。フィルコリンズがワンモアナイトを歌っていた。マドンナがマテリアルガールを歌っていた…… 今よりも、アーチストの動いている姿が、貴重なものに見えた。極東の地方人にとって、それが見られるのはコンサートではなく、プロモーションビデオだった。小林克也のベストヒットUSA、ピーターバラカンのポッパーズMTVを見るのが楽しみ…