フランスの介護施設事情 フランス、イギリス、ドイツ、ミア・ハンセン=ラブ監督 5年前に夫を亡くしたサンドラは通訳の仕事をしながら8歳の娘リンと暮らすシングルマザーだった。父親ゲオルグは哲学の教師だったが、今はベンソン病のため視力と記憶を失いつつあった。 サンドラは頻繁に父親の元を訪ね、介護していたが、父親がだんだんと衰えてゆく姿を見て、無力感に苛まれていた。 父親は一人ではトイレにも行けなくて、アパートを引き払い、病院、介護施設へと移ってゆく。サンドラは父親の蔵書を処分することになり「本人よりも本を見るほうがパパを感じる。選んだ本から人間性が見える」と言う。 そんな時、サンドラは亡くなった夫の…