河野真太郎(こうの・しんたろう), 2022, 『新しい声を聞くぼくたち』講談社. bookclub.kodansha.co.jp 読書メモです。細かい点の指摘で、議論の大筋を否定しているわけではないのでご注意ください。 全体の評価 とりあえず多くの作品を並べて分析していく手腕は流石であった。同時に仕方ないとはいえ、特に読んだことがある作品の読み方に説得力を感じなかった。ただし、間違っているとも思わないので、字数制限の問題に過ぎないかもしれない。それよりも気になるのは、障害と同性愛の雑な扱い方である。障害の社会モデルをジェンダーの社会的構築の方に寄って解釈しすぎて、障害の社会モデルを収奪しすぎ…