時間が経てば、経つほど 「友達」にもなれない気がした。 仕事が早く終わって、 移動車の中で彼女にLINEしようと 携帯電話を取り出して 彼女の連絡先を知らない事に気付いた。 斜め前に座る紫耀に聞けば、 秒で解決するんやろうけど 経緯を話すのは、だるいし 変な勘違いされても、 紫耀のことを好きな彼女にも悪いし それに、紫耀を介して連絡を取るのは なんか違う気がした。 俺が知ってるのは彼女の家が、 俺の家から徒歩圏内ということだけで。 たった、これだけの情報では 何の手掛かりにもならなくて 仕方なく、昨晩彼女と偶然会えたコンビニの前の ガードレールにもたれ掛かる。 あとは、偶然でも運命でもなんでも…