中国の現代文学を代表する作家 張愛玲(ちょう・あいりん/アイリーン・チャン)は、魯迅と並んで中国の現代文学を代表すると言われる作家だ。1920年に上海で生まれ、1944年に初の著書『伝奇』を刊行するやいなや大ベストセラーとなったという。後年アメリカに移住し、その地で息を引き取った。台湾の映画監督アン・リーの映画『ラスト・コーション(色・戒)』の原作者でもある。 傾城の恋/封鎖 (光文社古典新訳文庫) 作者:愛玲, 張 光文社 Amazon 2018年に光文社古典新訳文庫から『傾城の恋/封鎖』が藤井省三訳で出ており、今回はここに収録された代表作「傾城の恋」を紹介したい。デビューと同年の1943年…