第一次世界大戦を経験した若者が、自堕落に過ごす日々・・。 終始、お酒を飲んで、酔って、喧嘩して、食べて、遊ぶ。 ヘミングウェイ自身と、一緒にスペインを訪れた7人の友人がモデルで、イギリス人の貴婦人ブレット・アシュリーを奪い合う。 何なの、この人たち、と思いながら、何かが待ち受けてるんだと読み進めたけれど、そのままラストを迎える。 守屋陽一さんの解説を少し 処女作というものは、かならずしも読みやすいとはかぎらない。作者は読者のことなど考えない。自分一人のことでいっぱいだからだ。彼もこの小説の中でみせびらかせたいものを、ずらりとならべてみせたのである。パリの風俗、釣り、パンプローナの祭り、闘牛、流…