「ま、敵うわけないわな…。」と思い、1人ため息をつき、私はアンティークのインテリアショップの前に佇んでいた。目の前には、1950年代、60年代の米国のカルチャーを模した、ポスターや看板が並ぶ。それからインテリア用の昔の空き缶や空き瓶も並ぶ。私の脳内では、「アイフィ〜ル コ〜ク♪」と、1980年代の日本のCMが流れている。 ま、このCMをつくった人たちの憧れの源泉には、こういうアンティークショップに並んでいるものがあるのだろうな、と、勝手に想像を膨らませる。 福生に来たのは、私が好きなユーミンに縁のある土地だったからだ。多摩で生まれ育ったユーミンは学生時代、親が米軍基地に勤めている友人のツテで、…