ロバート・B・チャルディーニさんが、名著「影響力の武器 第二版」(誠信書房 2007年)*1の中で提唱しているものの一つに、一貫性があります。 一貫性の原理とは、自分の言葉、信念、態度、行為を一貫したものにしたい、あるいは、他人にそう見られたいという人間の心理的傾向です。著者は、事前に相手のコミットメントを取り付け、一貫した態度を取らせれば、最終的に承諾を引き出しやすくなると説いています。 この一貫性を応用した交渉術に「フット・イン・ザ・ドア」があります。名称の由来は、英語の「put foot in the door」です。営業マンが顧客先のドアが開いたところに足を突っ込んで、閉められないよう…