まるで、点と点がつながったような読書体験をしました。原田マハさんの『サロメ』サロメ (文春文庫)作者:原田 マハ文藝春秋Amazon 本書は、オスカー・ワイルド著『サロメ』を下敷きにし、ワイルド本人と、その挿絵を担当したオーブリー・ビアズリーに光をあてた物語です。そこに、女優であるオーブリーの姉も加わり、複雑に絡み合った人間模様が描かれています。史実と創作が混ざり合った小説であり、どこまでが本当なのか考えることもまた愉しく、最後まで一気読みできました。オーブリー・ビアズリーの画風はとても魅力的だなあ、と以前から気になっていたのもあり、興味津々。私が初めて目にしたのは、トーマス・マロリーの『アー…