A Fish Called Wanda
ロンドンの宝石店で4人組による強盗事件が起こる。リーダーのジョージが逮捕されるが、実は反抗メンバーであるアメリカ人のオットーと、その恋人ワンダによる通報だったのだ。しかし用心深いジョージはダイヤをどこかに隠していた。ワンダは色仕掛けでジョージの堅物弁護士アーチーに近付くが、2人は恋に落ちてしまう。
モンティ・パイソンのメンバーであるジョン・クリースが脚本と主演を務めたブラック・コメディの快作。国籍、吃音、老人、同性愛、動物愛護と、ありとあらゆるネタを笑いのサカナにした脚本は、ギャグの面白さだけではなくプロットも入り組んでいて、良く出来ている。やはりパイソンズの1人であるマイケル・ペイリン演ずる動物愛護主義者の扱いの可笑しいが、ジェイミー・リー・カーティスのお色気満点なコメディエンヌ振りと、ケヴィン・クラインの登場するだけで可笑しい演技も見もの。
監督のチャールズ・クライトンは、1950年代にイギリスで大旋風を巻き起こしたイーリング・コメディの第一人者。78歳のときの本作が代表作となった。