この映画は長い映画だ、長いということをまず覚悟して。この映画は歴史ものというか、実在した王の生涯を描いた作品だ、全体に暗いトーン、狂気はあるが笑いはない、耽美はあるが健全さはない、ヘルムート・バーガーとロミー・シュナイダーは美しい、いくつも映画に登場する宮殿は豪奢だ、目もくらむような素晴らしい宮殿と病んだ精神、明と暗、美と醜、様々な対比を見せながら、悲劇へとストーリーは向かっていく。 この映画の見どころのひとつは、映画にでてくる実際にルードヴィッヒが建てた3つの城、ノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホフ城、ヘレンキームゼー城。ノイシュバンシュタイン城は ”白鳥城“ というだけあって真っ白な城…