久しぶりに、昔から使っていたはずのミルボンのヘアオイルを使ったら、妙にノスタルジーを覚えて 少し経ってから、ああ、大学一年生の冬休み、エアフルトで飲んでいたフルーツティーの香りに似ているんじゃないか、と思った それはあの陰気な旧東党員のアパートメントで、初日のスーパーで調子に乗って買ったものだったような気もするし、毎日のティーブレイクで出されていたお茶だったかもしれないし、大学の一角にあった少しおしゃれなカフェテリアのものだったかもしれない そんなディテールを思い出しているうち、やっぱり、このヘアオイルをあの時も持って行っていたのではないか、という気がしてくる この場合、重要なのは記憶の正誤で…