学生時代に白戸師匠に邂逅し祈祷行者を志すことにしたが、私は霊感もなく通力もない凡俗の徒なので「お前のようなものがどうして祈りで人を助けることなどできるというのか?人並みのことすら満足にできないのに」とことごとに父にいわれた。 父にして見れば自分の跡を継いで小さな会社を継いでもらいたかったようだ。 気がつけば業種は違うが今でも零細企業のオヤジのようなことを私はしているなと思う。 「ほかの専門家にも聞いてみろ」というので諸方の有名どころに尋ねたが、これがまただれ一人私が行者としてやっていけるとは言わなかった。(笑) それがかえって私の反逆の心の火をつけた。生来のひねくれもので困ったものだ。 「よし…