●歌は、「妹が見し楝の花は散りぬべし我が泣く涙いまだ干なくに」である。 奈良市神功4丁目 万葉の小径(25)万葉歌碑(山上憶良 あふち) ●歌碑は、奈良市神功4丁目 万葉の小径(25)にある。 ●歌をみていこう。 ◆伊毛何美斯 阿布知乃波那波 知利奴倍斯 和何那久那美多 伊摩陁飛那久尓 (山上憶良 巻五 七九八) ≪書き下し≫妹(いも)が見し棟(あふち)の花は散りぬべし我(わ)が泣く涙(なみた)いまだ干(ひ)なくに (訳)妻が好んで見た棟(おうち)の花は、いくら奈良でももう散ってしまうにちがいない。。妻を悲しんで泣く私の涙はまだ乾きもしないのに。(伊藤 博 著 「万葉集 一」 角川ソフィア文庫…