●歌は、「雁が音を聞きつるなへに高松の野の上の草ぞ色づきにける」である。 一宮市萩原町 萬葉公園(17)万葉歌碑<作者未詳> ●歌碑は、一宮市萩原町 萬葉公園(16)にある。 ●歌をみていこう。 ◆鴈之鳴乎 聞鶴奈倍尓 高松之 野上乃草曽 色付尓家里 (作者未詳 巻十 二一九一) ≪書き下し≫雁(かり)が音(ね)を聞きつるなへに高松(たかまつ)の野(の)の上(うへ)の草ぞ色づきにける (訳)雁の声を聞いた折しも、高松の野辺一帯の草は色づいてきた。(「万葉集 二」 伊藤 博 著 角川ソフィア文庫より (注)なへに 分類連語:「なへ」に同じ。 ※上代語。 ⇒なりたち接続助詞「なへ」+格助詞「に」(…