中国北部にある遺跡。1987年、世界遺産に登録。
戦国時代、戦国七雄が国境付近に建設したいくつもの長城のうち、
匈奴を防ぐ目的で建てられたものを蒙恬がつなぎあわせたものが原型である。
その後、北魏、明が建て直し、強化して今の形になった。
一応「長城」ではあるものの、防衛能力は非常に低く(高さがない上に十分な兵を置けないので当然なのだが)、
むしろ国境線としての意味合いのほうが濃かったようである。
長さは約5000kmと言われていたが、2007年から正式に中国政府による研究が開始され2009年の中間報告では8851km、2012年6月に発表された結果は2万1196km。
http://www.cnn.co.jp/fringe/30006882.html
その大きさ、長さ「月から見える建造物」として有名だが、実際には宇宙空間から肉眼で見ることはできないらしい。
近年、近隣の住民が家屋の材料として長城のレンガを持ち去るほか*1、一部がダムの底に沈むなど、
保存が適切に行われているとは言い難く、2006年4月時点で実に5割以上が既に消滅しているという。
*1:甘粛省や陝西省は中国国内でも特に貧しい地域の一つである