談山(たんざん)神社(奈良県桜井市)の蹴鞠祭り。2006年11月撮影。ウィキメディア・コモンズより。 表題の歴史小説につきまして、一天一笑さんから紹介記事をいただておりますので掲載します。一天一笑さん、いつもありがとうございます。 今村翔吾『蹴れ、彦五郎』(祥伝社)を読了して。これは、甲斐・相模・駿河の三国同盟の一端を担った、今川彦五郎氏真と、北条氏康の息女・早川殿(由稀)の物語です。天文二十三年(1554年)頃、今川義元の息女が武田義信に嫁ぎ、武田信玄の息女が北条家に嫁ぎ、今川家には北条家の息女が嫁ぎます。そのような婚姻政策が破れても、添い遂げた夫婦の物語です。 永禄十二年(1569年)、今…