歴史・人物伝の大河コラム、今回は昨日放送された第42回「夢のゆくえ」を見た感想として、三善康信と大江広元の二人の宿老について書きます。 この回では、源実朝が将軍としての権威を示そうとするのに対し、北条義時はあくまでも執権を中心とした合議制を貫こうとし、政治姿勢で両者が対立するという構図が描かれています。 私が注目したのは、実朝に忠節を尽くす三善康信と、政子に接近する大江広元でした。三善は時として義時の意見に異を唱えますし、大江は義時に近いと思っていたのですが、義時よりも政子に政治力を求めてきます。 その理由として考えられるのは、三善も大江も「鎌倉幕府を築き上げたのは源頼朝」という強烈な意識を持…