わたしは創作物を愛でるにおいて、 創作者の人格にはさほど興味がない。 音楽もそう。楽曲を好きになっても 作者に興味を持たない。 それが自分が年を重ねたせいか、 (年齢を重ねると他者との隔たりが どこか綻んでくる。他者に興味が出てくる。) 三島由紀夫文学にあまりにもここ短期間で 濃密に触れ合ってきたせいか。 ふと、動いて話をしている彼を見てみたくなった。 単純なる好奇心で見始めたこの映画を 気が付けば前のめりになって観ていた。 東京大学法学部の出身の天才作家三島由紀夫と 当時現役東大生で全共闘の渦中にいた1,000人の若者。 それがどうも対立の形で相まみえて論争をする。 ここまでの前情報、印象し…