「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」を見てきました。1969年に東大駒場キャンパスで行われた、東大全共闘の学生約千人と、三島由紀夫の討論会の映像によるドキュメンタリー作品です。いきなりネタバレかもしれませんが、この作品は討論会を「熱情と敬意、そして言葉があった」とナレーションで総括しています。私は全くそのとおりだと思いました。東西冷戦や、ベトナム戦争の泥沼化による反戦運動など、国際秩序の不安定さを背景に、学生らが国家のあり方を真剣に考え、熱情を持って権威と闘争した1960年代。そして理想とする国家像は対極であるものの、戦後の対米従属的な日本の資本主義社会を否定し、変革(もしくは革命)を…