後の紫式部、まひろ(吉高由里子)と藤原道長(柄本佑)の身分差による悲恋の横で、粛々と一族の天下を築いていった道長の父、兼家(段田安則)。第13回では、その兼家が歳をとり、徐々に耄碌して老い先が短いことがわかる。天皇の外戚になるために謀略に陰陽師(ユースケ・サンタマリア)を利用し、3人の息子たちに自分のやり方を叩き込む。段田の細い鋭い目は迫力満点。そして老いて、あちらとこちらの世を行き来しているようなぼんやりした眼も、また人の終末を物語っていて深みがあった。まさにここまでは”段田劇場”だったんだと思った。 やり手の兼家の跡を継ぐのは3兄弟の誰か。長男の道隆(井浦新)が最も本流だろうが、今のところ…