前回に引き続き蚊学の本についてのまとめ。 初めて発明された蚊取り線香は大日本除虫菊(金鳥)が1890年に発明したものとされている。当時の日本にはノミ退治用の製品はあったものの、蚊を専門に退治する製品がなかった。そのため、19世紀末に登場し、個人が手がるに蚊の駆除をできるようにした蚊取り線香は、 金鳥の創業者、上山英一郎は紀州みかんの農家の子として生まれた。文明開化した東京に憧れ、東京で福沢諭吉の慶應義塾に通っていたが、脚気に患い紀州の和歌山に帰郷する。しばらくすると、恩師の福沢諭吉からアメリカの種苗商(しゅびょうしょう)がみかん苗に興味を持っているから案内してほしい、と依頼を受け、恩師の頼みと…