地方公務員の中で「賃上げ差別」が起きている。正規職員は2023年度に民間に準拠して賃上げした一方、非正規職員は全国の半数近い自治体が正規並みの賃上げをしなかったことが国の調査で判明した。非正規だけが賃上げの潮流から取り残されている。(渥美龍太、畑間香織) ◆12月ごろ改定 正規は4月にさかのぼって増額支給するのに 地方公務員の賃金は、民間の賃金水準を調査した国の人事院や都道府県などの人事委員会の勧告に基づき、各自治体が12月ごろに改定する。正規については、各自治体の条例に基づき同じ年の4月にさかのぼって賃上げされる仕組みだ。23年度は民間が大幅な賃上げをしたため、正規の大幅な賃上げに踏み切った…