作家。 1962年東京生まれ。立教大学大学院博士課程単位取得満期退学。専攻は文化人類学。オーストラリアの先住民族であるアボリジニを研究。 女子栄養大学助手を経て、現在川村学園女子大学助教授。文化人類学的視点を生かしたファンタジーを書く。 2002年、守り人シリーズが第25回巌谷小波文芸賞を受賞。他にも数々の賞を受賞している。 2014年、国際アンデルセン賞作家賞を受賞。
リスト::児童文学作家
<ハードカバー版>
<軽装版> <新潮文庫版>
上橋菜穂子さんの『香君』について、 第1回では、ウマール帝国がオアレ稲の配布を通じて、飢餓に苦しむ周辺国を属国として支配してきた、その支配構造と源泉について生物多様性の視点から紹介した。 それはまさに、品種改良の結果生み出された多収量品種よる緑の革命や遺伝子組換えによる除草剤耐性農作物品種やターミネーター遺伝子を組み込んだ不稔種子などによる現代のグローバル企業の戦略そのものだった。 bio-journey.hatenablog.com 第2回では、オアレ稲一辺倒となった耕作地にヒシャという恐ろしいバッタが繁殖して稲を食べ尽くし、飢餓が蔓延する虫害の光景から、モノカルチャー(単一耕作)の危うさを…
大宮駅から電車に乗ったら、座席にSuicaが落ちていた。 改札出るときに気がついて取りに来るかなと思ったけど、現れず。 (乗り換えて行ってしまったかもなぁ…) 申し訳ないけど、神田駅で届けておきました。途中の赤羽で停車中に、電車が揺れ始める。 みんながきょろきょろし始めたところに緊急地震速報! あの音、マジでビビりますよね…わたしは鳴らないようにしています。 数分の停車で動き出してよかった。 会社のビルだったらどれくらい揺れたんだろ? 午後は時間をもらってJTBへ。 永年勤続の記念品でJTBのトラベルカードをもらって、6月末までに使わないといけないのです。 サイトを見るより相談すべし!と予約し…
読了しました(Audibleで)。 香君 上 西から来た少女 (文春e-book) 嗅覚に大変優れた女の子が、その特性ゆえに時代に翻弄されていくフィクションです。 あまりにも鋭い嗅覚を持っているので、最初は「そんな人いるわけない」と思ってしまって話に入り込めなかったのですが、それは本当に最初だけ。 自分が人とは違うと感じることは大なり小なり誰にでも起こること。 その特性を活用して生きていく場合もあれば、見えないようにして生き抜く場合もあるでしょう。 一人ひとりの個性のせいで不幸になることがない世の中であればいいなと思いました。 香君 下 遥かな道 (文春e-book) 上橋菜穂子さんの本は『精…
前回に続いて、上橋菜穂子『香君』を生物多様の視点から読んでみると・・・ ウマール帝国は、神授の稲オアレ稲によって属国を支配してきた。その支配構造と源泉は、現代の多国籍アグリビジネス企業のビジネス戦略とそっくりだということを前回の記事で示した。 物語では、さらに生物多様性の視点から興味深い出来事が続いて起きる。 オアレ稲一辺倒となった耕作地にヒシャという恐ろしいバッタが繁殖して稲を食べ尽くし、飢餓が蔓延する光景が描かれている。すなわち虫害だ。現在の香君と少女アイシャが、この害虫に対処するのが物語の山場でもある。 前回の緑の革命で記したとおり、プランテーションなど大規模なモノカルチャー(単一耕作)…
舞台になるウマール帝国は、オアレ稲の種もみを独占することで周囲の藩王国を傘下に収めて支配。 オアレ稲は収量豊かで味がよく、病害虫もほとんどないというすぐれた品種だが、それのみに頼る危うさがモチーフになっており、多様性が著者の主張だろうなと思った。 主人公のアイシャは西ケルアーン王国のお姫さまだったが、オアレ稲を拒んだことにより祖父が国王の座を追われ、生きていては政治的に危険な存在と言うことで囚われの身に。 アイシャには香りの声を聞くという超絶的な感覚があり、良くもあり悪しくもあるこの能力を使いながら過酷な運命に立ち向かっていくのだった。なんかジブリアニメの原作に良さげな感じだ。 香君 上 西か…
昨日設置したBlu-rayレコーダー、今朝、ダビングを試してみたらできた!! 昨日の「接続先がありません」のメッセージ、何だったん? 一晩たたないとテレビと仲良くなってくれないのか。 ま、無事にできるようになったのでよかったです!そして、珍しく子ども氏が早起きしてきて話しかけてくるので 朝の支度のペースが狂った。 今日は遅番ランチ、同僚二人と出かける。 少々お待ちください~と言われて待ってたら「すみません…ごはんが足りなくなってしまいました…」 マジか。みんな、そんなにおかわりしたの!? 仕方なく別のお店へ。 日替わりランチがこないだと同じだったけど、売り切れメニューが多くて同じので。 カキフ…
ご訪問いただきありがとうございます。いつもながら記事更新もできず、たいへんなご無沙汰でした。 1月には昨年9月・11月に続いてまたサラワク・クチンを訪問。 bio-journey.hatenablog.com でもその間に、上橋菜穂子さんの『香君』(上下)(文藝春秋)を読んだ。著者・上橋さんの7年ぶりの長編だという。児童書に分類されることが多いが、成人でも十分楽しめる。 物語は、ウマール帝国の活き神の香君と、属国の西カンタル藩王国の藩王の孫で植物や昆虫たちのやりとりを香りの声のように感じ取る鋭い嗅覚の持ち主である少女アイシャの活躍を中心に進む(あらすじは省略)。 この物語には、生物多様性の観点…
「何か小説を1冊持ってきて」と母にお願いしたら、この1巻を渡されました。さっそく読みます。 鹿の王 1 (角川文庫) [ 上橋 菜穂子 ]価格: 704 円楽天で詳細を見る 入口はファンタジーですが、ある感染症に翻弄される人々が描かれています。コロナが流行する前に出版されている物語です。まるで、予言したかのような内容です。まだ「ワクチン」という概念がない世界に、ワクチンを作り病気と闘おうとする医師。人々を守りたいという純粋な思いの裏に、ワクチンの効果を実験したいという思惑。感染したことにより、人格の変化を引き起こした主人公。感染で死ぬ人々。ワクチンは無いなりに、症状を緩和させようと画策する人。…
◆基本情報・利用案内◆蔵書検索・ネット予約等は「リンク」からアクセスできます。 月末恒例のエントランス掲示紹介①です。 今月はこの作家の方々と、その言葉を紹介しました。 まず、ある書評で「超弩級の歴史小説」と称された、新聞連載の単行本化された一冊です。 「また会う日まで」 池澤 夏樹∥著 朝日新聞出版2023/03 海軍軍人、天文学者、クリスチャンとして、戦前、戦中、戦後を生きた秋吉利雄。この3つの資質はどのように混じり合い、たたかったのか。史実を融合した歴史小説。朝日新聞連載を加筆修正し単行本化。 次は「守り人」のシリーズなどで人気の高い作家で、多くの物語が蔵書になっています。多くは「YA(…
営業中。今日から読み始めた『香君 』。 数ページで引き込まれ、続きが気になりページをめくる。 上橋菜穂子さんの文章は、どうしてこんなに五感を刺激するのでしょう。 目で文字を追っているのに、においや手触り、音が聞こえてしまうわたくし。 どの作品も、読むたびに濃密な空気感に自分が溶けこんで一体になるような感覚になります。 ラッピング案件を終わらせて、早く続きを読まなくちゃ! #ときどき読書 #上橋菜穂子 #香君 #インテリア雑貨 #和雑貨 #江古田 #新桜台 #西武池袋線 #練馬区 #贈り物 #プレゼント #ギフト
書店員さんの投票で決まる、【本屋大賞】ですが、本記事では本屋大賞歴代受賞作の中から、おすすめ10選を紹介します。 最近は、読んでもいないのにおすすめ本を羅列して紹介するメディアが多いです。この記事では、筆者が読んでみて紹介しているので、本の内容は保証します。 というよりも、全国の書店員さんたちが推す、お墨付きの本なので間違いなく面白いです。 そんな素晴らしい本の多くが、無料で読めたりもするので、いい本に出会いたくてウズウズしている方は、ぜひ最後までお付き合いください。 当ブログでは、聴く読書のオーディオブックをおすすめしています。聴く読書に興味が湧いたという方は、「オーディオブックおすすめ本1…
■ 好きなものがあること ● 好きなものがあること このところ、アニメ「ダンジョン飯」(東京MX、2024)と「葬送のフリーレン」(日本テレビ、2023)を、アマゾンプライムビデオで観ている。どちらも人間以外にエルフやドワーフが登場するファンタジーで、世界観が重なるところがあるので、話がごっちゃになってしまう感はある。 「葬送のフリーレン」は昨秋からテレビ放送されていて話題になっていたので、なんとなくタイトルは知っていたのだけれどあまり関心がなかった。「ダンジョン飯」の方は数年前、知人に原作コミックスを勧められたことがあり、それで今年に入ってからアニメ化してテレビ放映されていることを知り、追っ…
初めまして、Morです。 Twitterとかpixivもこの名前でやっているので、もしかしたら初めましてじゃない方も一万人に一人くらいはいるかもしれないし、いないかもしれない。 プロフィールにもある通り、突き詰めれば私はただのオタクです。BL苦手で百合は好きとか言ってるので性別若干不明ですが、普通に(?)女性です。 私はSNSで初めましての人には性別誇示しがちなんですが、これは男性集客目的ではなくむしろ女性のためですね。私個人として、特に小説とか映画の感想って、同じこと言ってても性別が違うだけでガラリと印象が変わると思うのです。 ポリティカルコレクトネスはともかくとして、まあやはりこの世には男…
【Kindle50%ポイント還元】文藝春秋 ウルトラ電読フェア2024 (3/14まで) 【Kindle30%オフ】KADOKAWA 青春・涙フェア (3/21まで) 【Kindle最大50%ポイント還元】小学館 小デジ2023年下半期ベスト600 (3/21まで) 今回は「文藝春秋 ウルトラ電読フェア2024」と「KADOKAWA 青春・涙フェア」、こちらはKindleで開催されている「小学館 小デジ2023年下半期ベスト600」の中から対象作品を30作品をセレクトしました。気になる作品があったらこの機会にぜひ読んでみて下さい。 ※紹介作品のタイトルリンクは該当書籍のBookWalkerペー…
①精霊の木 上橋菜穂子 偕成社 人間、地球を人が住めないほど汚染してしまう。 コロニーを作るがやはり地面で暮らしたいと考えた人類。他の惑星を侵略して土地を奪い、先住民を虐殺。のちに穏健的に支配していこうという考えが生まれる。ある惑星、精霊が実際に存在し、精霊と共に暮らしている人達がいた。そこを侵略、精霊と先住民とのつながりを断つ。 ②街と不確かなその壁 村上春樹 新潮社 10代のころ、主人いなくなった公、愛する女性がいきなりいなくなる経験をする。心に大きな傷を負う。 大人になっても引きずる。なんやかんやで、いなくなった彼女がいるとされる村を発見。壁に囲まれている。小説・世界の終わりとハードボイ…
第15話「ふたりの過去」 ジョウンの過去話を聞きつつ、こんな話あったっけ? と思っていたが、最後に、その少年が自殺した。という一言があって、それに記憶がかすった。そういえば、そんな話を聞いたっけ? ここで子供を殺すのは、いかにも上橋菜穂子の残酷さっぽいから、原作にちゃんとあるんだろうね。たぶん。 エサルの名前が出てきて、それにも記憶がかすった。いよいよ登場してくるか。
この日は3、4館は回れるかなと思っていたのですが、思いの外遅くなってしまい、回れそうなのはあと1つ。 どうせなら大きい所に、ということで千葉市の中央図書館に行くことにしました。カーナビに従ってやって来ると、駐車場は満車の表示が。 第二駐車場の案内が出ていたのでそちらに行くと、そちらは十分空いていました。歩いて戻ると、そこにあるのは何ともお洒落な建物。前面にドトールコーヒーがあります。 生涯学習センターも入っており、図書館はもっと奥の方でした。 右奥が図書館館内に入ると、、、大階段が! これは圧巻。京都駅を思い出させます。 途中には、本をあしらったオブジェが置かれています。せっかくの階段ですが、…
これを読んでいるあなたには落ち着いて呼吸ができる場所があるだろうか。 何を唐突に、と言われるかもしれないが私は各地に暮らしてきて落ち着いて呼吸ができる場所はあるのだと思っている。落ち着いて呼吸できる場所というのは自分にとっての安全圏である。自分にとって息苦しさを感じる場所にいると本当につらい。 私にとって落ち着ける場所は一つは自宅のキッチンである。だいたい椅子をおいてゆっくりと本をめくったり、筋トレやストレッチをしている。あの狭さがちょうど良い。 もう一つは宮城県にいくとどういうわけか波長が合い、落ち着いて呼吸ができる。父方の先祖が宮城と岩手の境あたりに暮らしていたそうだからそういう理由もある…
第9話「ハチミツとエリン」 原作の問題だが、上橋菜穂子は、やたら、おっさんと少女という組み合わせで物語を書きたがるんだけど、小説で読むとそんなに違和感がないけど、アニメとしてビジュアルでみると、この組み合わせはどうなのかな~? と、どうしても思ってしまう。 ジョウンがいい人なのはよく分かるんだけど、私が母親の立場だったら、こんな男のそばに娘を置きたくないよね。 ジョウンもいい大人なら、女の子と一緒に暮らす違和感ぐらいエリンに説明しても良さそうなものだし、お金の問題じゃなく、倫理観として、エリンを引き取れないと身を引いても良さそうなものだが。
角川文庫の夏の文庫フェアの小冊子「カドフェス2018」で紹介されていた本の一覧。 冊子表紙は「未来のミライ」。
こんにちは、札幌学院大学図書館です。2月に入り、すっかり日が長くなりましたね。本学ではテスト期間も終わり、一息ついた学生さんも多いようです。図書館の利用者数も落ち着いて、のんびりした雰囲気が漂っています🌞 さて、テストが終わると春休みですね。長期休暇は、がっつり読書に取り組む大チャンス📚そんな時にぴったりの企画展示が、新札幌分館で始まっています! ファンタジー ファンタジーというと、先日金曜ロードショーで放送された「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」や、同じ世界を描く世界的ヒット作『ハリー・ポッター』シリーズ、『ナルニア国物語』や『指輪物語』など、海外作品というイメージが強いか…