はじめに 近年、ストレスや効率主義が支配する社会で、私たちは快適さや便利さを追求する傾向があります。しかし、川上浩司氏の著書『不便益という発想~ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便をとり入れてみてはどうですか?(しごとのわ)』では、逆説的なアイデアを提案しています。本書では、不便を受け入れることで得られる可能性や創造性について考察しています。本記事では、書評を紹介します。 第1章:不便とは何か? 本書のはじめに、川上氏は「不便」という言葉の定義と意味について考察します。彼によれば、不便は私たちの日常生活や仕事において出くわす問題や障害であり、その解決方法は既存…