芥川龍之介のこと7-宮城を訪れる- 芥川龍之介が宮城県蔵王青根温泉に来ていたということを全集の年譜で調べてみたあった「1920(大正9)年8月1日(日)~28日(土)宮城県青根温泉に避暑のため出掛ける」この時28歳の芥川龍之介は約1か月まるまる青根温泉に居たことになるしかし青根温泉を拠点として松島などにも行ったろうと思われるというのも大正6年辺りの7月。もともと松島へ行く計画があったが事情で取りやめになっているという記述もあるからだ青根温泉滞在中の芥川は「お律と子等」の執筆中だったが,さっぱり進まず,脱稿できずにいた。結局東京に帰ってから取材し直したりして完成したのは10月23日となった。その…