9月10日、東京大学は来年度の入学者から学部の授業料を値上げする方針を明らかにした。年53万5800円から、64万2960円にするという。年間約11万円の値上げだ。東大が値上げとなれば、それに追随する大学が出てくるかもしれないという問題もさることながら、一番気になるのは、値上げしても本学には影響ないと東大が高をくくっているように見えることである。 今は独立行政法人らしいが、めんどくさいので国立大学ということで話を進めたい。国立大学の魅力は何か。それは、授業料が安いことと定員が少ないこと、これに尽きる。そして、今、東大はその魅力一つを自ら手放そうとしている。これは、自殺行為ではないのか。 授業料…