[ハングル] 양반 (大韓民国)/ 량반 (朝鮮民主主義人民共和国) [漢] 兩班
両班は、高麗、李氏朝鮮王朝時代の身分階級の一つで、最上級の身分で、さまざまな特権を持った貴族階級に相当する。
文官を輩出することの出来る文班と、武官を輩出することのできる武班で構成されているため両班と呼ぶ。中国の律令制度との違いは、中国では科挙に合格すれば平民でも官僚になれたのに対し、両班階級以外は官僚になれなかった点である。
両班は、儒教の精神に乗っ取り、転んでも自分では起きないと言うほど肉体労働を極端に忌み嫌った。→両班精神
両班は、税金や免除面での特権を持ち地方では自治権を思いのままにした。
財政破綻や秀吉の慶長・文禄の役時のどさくさの民衆反乱で、役所の戸籍簿が消失するなど混乱が生じ、李氏朝鮮末期には両班の比率は著しく高くなった。その比率は40%を超したという。現在の韓国では90%以上が両班の子孫と言うことになっているらしい。