〔ギターノート 2〕 日本でクラシック・ギターが流行り始めたのは1970年代だろうか。その頃のレパートリーはスペインを中心とするヨーロッパ大陸のものが主で、中南米はおおむね傍流か、ポピュラー音楽の「ラテン」に近い扱いだった気がする(そのころ全盛だったボサノバがそうだ)。 でもいろいろ探してみると、中南米にはとても豊かなクラシック・ギターの伝統があり、それがブラジル、アルゼンチン、キューバ、メキシコ、ベネズエラなど、それぞれの国でも多彩な展開があった。これをろくに知らなかったのはうかつだった(メキシコのM・ポンセやブラジルのヴィラ・ロボスなどはちょっと知っていたが)。 アメリカ大陸のそれらの国々…