中欧。文字通り、東欧と西欧の中間。よって、どこまでが中欧かは「東欧」と「西欧」をどこからどこまでと考えるかで変化するが、概ねドイツ・オーストリア以東で旧ソ連よりも西あたりまで。
本来は地理的な枠組みのはずだが、冷戦時代は西側と東側という政治的な区分との混用から使用頻度が下がっていて、その後復活したとも言える。
旧ユーゴスラビアのスロヴェニア、クロアチア、マケドニアのワインを味わった。品種はプラヴァツ マリ、テラン。と言っても1本4ユーロから20ユーロ程度なので、本当のワイン好きの方には怒られるかもしれない。この地域の地質は石灰岩地帯が多いので、ワインにとって良質の葡萄が育つと思う。プラヴァツ マリは濃い赤でしっかりしたタンニンが特徴。ドブロブニクの旧市街にあるŠkar Wineryのワインバーでは、プラヴァツ マリの熟成ワインが味わえる。これはグラス(150mL)で12ユーロと少し高めだが、酸味とタンニンがまろやかに調和していて、熟したドライフルーツ、バニラ、樽の香が楽しめる。 テランは酸味が強く、…
アメリカAP通信¾ アメリカのハートウィック大学考古学調査は、中央ヨーロッパの 5,000 年前の人骨で、歴史を変えるイノベーションである乗馬の最も初期の直接的な証拠を発見しました。 研究者は、ブルガリア、ポーランド、ルーマニア、ハンガリー、チェコ共和国の博物館コレクションにある 200 以上の青銅器時代の骨格遺物を分析し「乗馬症候群」と呼んでいる兆候を探しだしました さらに、約4,500〜5,000年前に生き、ヤムナヤ・Yamnayaと呼ばれる青銅器時代の人々に属していた可能性のある5人のライダーを特定しました。 それはヤムナヤの人々が馬に乗った戦士だったという意味ではなく、「当時、少数の人…
おかげさまで、19回目のSerbian NIght@渋谷コラボカフェも無事終了。 今回も常連のお客様と、これを機会にはじめてセルビア料理と文化にふれたというお客様が半々でしたが、偶然にも国は違えど民族舞踊という共通点をお持ちでした。 料理やお酒にとどまらず、セルビアそして、中国、キューバそれぞれの民族舞踊についても会話がはずむ様子を、キッチンから嬉しく拝見。 セルビア産ひまわり蜂蜜と土着品種プロクパッツの赤ワインが絶賛をあび、どちらも推してきた甲斐がありました。
数日前からの雪の予報と、当日の大雨にもかかわらず、おかげさまで3回目のブルガリアとセルビアのコラボ企画「Balkan Night」も無事終了。 ずっと気になっていて参加してみたいけれど、一緒に行ってくれる人が見つからないし。。。という方も、どうぞご安心を。ほとんどのお客様がおひとり様での参加です。料理やバルカン地方など、共通の話題で毎回盛り上がっていらっしゃいます。 ゲストシェフのアントニオ・アナトリエフ・アンゲロフ(Antonio Anatoliev Angelov)さん(通称トニー)は、ブルガリアの都市 ヴァルナ出身。通訳やモデル、俳優業の傍ら料理教室や、Bulgarian Nightで自…
前職でのこと。レストランの改装工事にあたり、新入社員の「なんでなんで攻撃」に丁寧に答えてくれた、当時の事業部長だったか店長か、えらいひとから 「いいレストランの灯りは、女の人が美しく見える明るさなんだよ。オフィス用の蛍光灯とは光の色も強さも違うんだ。」 と聞きました。「おおおー! なんて素敵な心遣いなんだ!」 忘れられない飲食サービス業の教えのひとつです。 セルビアンナイトの客席が若干暗めで、写真が撮りずらいのも主催者のそんなこだわりから。 そのかわり、キッチンはキチンと明るいけれど、ベストショットを狙っていつまでも料理を出さないコックもどうかとお待たせしないことを優先してしまうため、撮り忘れ…
12月12日㈭にセルビア大使館で開催された、毎日新聞旅行主催「美味しく学ぶニュースな国際講座 セルビア編」で料理を担当しました。 平時に特派員の常駐しない国のニュースは、何か特別な事件が起こらない限り手に入れることが難しいため、そのような国の情勢や観光情報、文化などをお国料理を通して学ぶ、というこの企画。襟を正しつつ、学びの機会として楽しみに臨みました。 国際関係に興味をお持ちの新聞読者が中心ということもあり、当日は熱気と質疑応答の濃さ、深さに多大な刺激をうけました。主催の毎日新聞旅行社様より許可を得ましたので、会の内容を掲載させていただきます。
『セルビアンナイト』はバルカン半島の伝統料理と土地のワインがメインのレストランです。2015年11月より店舗を持たないpop-upでの営業を開始し、2019年11月までの4年間に延べ49回を重ねました。お客様の顔ぶれは、旧ユーゴスラヴィア時代から現地にゆかりの方をはじめ、駐在経験や、中東欧関連の学部経験者、国際結婚のご家族、元バックパッカー、料理研究家、ソムリエ、オンライン英会話を通じてセルビアを知った方、渡航前の情報収集目的など、さまざまです。 2019年9月から開催しているブルガリア料理コラボも好評で、今月第2弾も無事終了。 ゲストシェフのアントニオ・アナトリエフ・アンゲロフ氏は、通称トニ…
11月22日㈮、24日㈰の『セルビアと日本の魂の交流』コンサートに先立ち、21日にセルビア大使館で「Fugoによるセルビア民族音楽」イベントが開催され、懇親会の料理を担当しました。 大使の挨拶 Fugoはセルビア在住の竹下史子さん、アレクサンダー・ペトロヴィッチさんによるデュオ。 竹下さんによる第一部の「セルビア民族音楽・舞踊 多様性と特徴」の解説では、目からウロコがぽろぽろ。セルビアでアコーディオンは民族舞踊の伴奏という役割を持つため演奏は常に一定のリズムを刻む必要があるそうです。そのため音に表情を持たせるには強弱などによらず、譜面に表されていないトリリングで弾き手の個性を出すということです…
数か月前に、いつもお世話になっている方が、いただき物のセルビア産ラキヤと、ブルガリアワインをいつどこで開けようかと迷われていました。 愛用のソムリエ教本にセルビア、ブルガリアの記述はなく(10年以上前の版なので今は変わっているかもしれません)ワイン法の知識はありませんが、経験で美味しいことは知っています。「ぜひ、セルビアンナイトで!」と、立候補。快諾いただき「バルカンのラキヤとワインでセルビア料理を楽しむ会」の企画が立ち上がりました。 昨年出版された「ワインの世界地図-56カ国92地域のワイン産地の歴史と現在-」によると、セルビアはフランスのボルドー地方、ローヌ地方とほぼ同緯度に位置し、紀元2…
11月4日の、めぐろパーシモンホール「3人のピアニストが奏でる音の輪」コンサートに先立ち、11月1日にセルビア大使館で「3人のピアニストを囲む夕べ」が開催されました。 出演アーティストの井尻愛紗氏は、ロンドンを拠点に世界的な活躍をされているピアニスト。セルビア出身の、Sonja Lončar(ソニャ・ロンチャル)、Andrija Pavlović (アンドリア・パヴロヴィッチ)両氏によるピアノデュオ LP DUOとともに来日。 1日のプレイベントで懇親会の準備のため早めに会場入りしたところ、ちょうどリハーサルの終了間際にあたり、漏れ聴く音色にうっとり。 第一部の演奏と、4日のホールでのコンサー…