中国で魏代から明代初期まで存在した中央官庁の名称。主に詔勅の立案・起草を司った。官庁名としての起源は、三国時代の魏朝にまで遡る。但し、「中書」の官名は、さらに前漢の武帝の時代の「中書謁者」にまで遡る。この場合の中書謁者は、宦官に尚書が管掌する事をつかさどらせたものである。しかし成帝の時に中書謁者は廃止された。漢代は尚書が上奏を皇帝にみせるかどうかを決定する権限を握っており、皇帝が権力を強めようとする場合はこれに代わる秘書的な存在が必要となった。
講義で使う解説。 問題の解説だけ読みたい人は総評をスクロールしてください。 共通テストに見る歴史教育を通して育成する能力の変容 令和時代の歴史教育では読解力リテラシーと知識活用能力の育成が明確に求められている。大学入試が変わらなければ歴史学習は変わらないと批判され続けてきたので、共通テストは明確に出題傾向を変え、資料読解をメインとするものに舵を切った。 それでも2022年の共通テスト世界史Bは資料読解を装った純粋国語の問題、即ち文章を読みさえすれば解けてしまうものが多いことが指摘されていた。それを踏まえてか2023年の世界史Bは純粋国語の問題は少なくなり、読解力リテラシーに歴史知識を加えて解く…